
前奏曲
◆第一句集 薔薇の芽やピアノが止めば雨の音 俳句は、最終的には孤のものである。孤心と呼ぶべきものをもっていなければ、流されて何も残らない。仲間と別れたあとは、孤独な戦いが始まる。つぎに何をなすべきか、何をやりたいのか、自分自身と向き合って考えるしかない。 序より・片山由美子 ◆自選十二句 秋風や次の誰かを待つベンチ 東京の夜空も見慣れ洗ひ髪 梅雨寒やひとりの夜に鳴る電話 香水や思ひ出少しづつ歪み ためらひの一瞬ありて椿落つ この街のむかしを知らず木の葉雨 渚ゆく波より白き日傘さし 夕空をすこし汚して落葉焚 夜はひとの入れ替る街沈丁花 並走の電車も混みて朝ぐもり
- 出版社
- ふらんす堂
- 発売日
- 2026-06-15
- ページ数
- 210ページ
- ISBN
- 9784781418162
