異邦人のフランス語圏文学 : 立花英裕と「世界-文学」の想像力
文学という潜勢力 ロートレアモンから出発して、マルティニック、ハイチ、ケベックの文学へと多様に展開された、知の越境者の旅路。歴史の他性に開かれた文学的思考から、われわれは何を受けとるべきか。ネーションへの同化でもなければ、グローバル化の伸展でもない、時空の異なる作品に張り巡らされた世界の複数性を読解する。 はじめに 中村隆之 序 異邦人の声に耳を傾けるーー立花英裕とその継承者たちにとっての文学 谷昌親 第1部 ロートレアモン、クレオール、そして「世界ー文学」|立花英裕の仕事 パリの異邦人 ロートレアモンはクレオール作家か 「大型種の年老いた蜘蛛」と現代的語りーー『マルドロールの歌』のポストコロニアル的読解の試み 『マルドロールの歌』、ぶれた時針 「狂騒の時代」のパリとネグリチュード 言語のせめぎあう空間、パリーー祖国を離れた作家達、ビアンシォッティ、クンデラ、コルタサル マルティニックとクレオール クレオールの旅 エドゥアール・グリッサンにおける不透明性の概念 クレオールとネーションーーエドゥアール・グリッサンの視点 小説『レザルド川』のガランとは誰か?--エドゥアール・グリッサンに見るカリブ社会とポストコロニアル 世界文学としてのエメ・セゼールを読む エメ・セゼールあるいは群島的抵抗 ハイチ、ケベックと「世界ー文学」の可能性 ハイチ現代文学の歴史的背景ダニー・ラフェリエールと世界文学 ガストン・ミロンとローランティド 第2部 複数の世界文学に向けて 日本におけるフランス語圏アフリカ系文学出版・研究史事始め 中村隆之 継承できないものを継承するーー「フランス語圏文学の遺産と未来」をめぐって 福島亮 二つの越境ーーロートレアモンとラフェリエール 西川葉澄 奴隷制とショアーの呼応ーーシモーヌ&アンドレ・シュヴァルツ゠バルトのカリブ海連作に見るケアの思想 大辻都 デウェ・ゴロデーとニューカレドニアの文学 星埜守之 世界文学のなかのフランス語圏文学ーー文学賞と市場を手がかりに 澤田直 世界文学からフランコフォニー文学へーー概念と言語にまつわる系譜について 廣田郷士 あとがき 谷昌親・中村隆之
- 出版社
- 水声社
- 発売日
- 2025-06-01
- ISBN
- 9784801008786
