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大原寂光院 亡魂慰霊の鐘の音

大原寂光院 亡魂慰霊の鐘の音

高野澄

「諸行無常」の調べを奏でつつ。 人間は何のために生きるのか。 何を支えとして生きるのか! 「生者の世界」と異界が交流する、生と死、そして再生への思い。 魂を鎮める夢幻能のごとくに。 名のみを知る『平家物語』 せめて一度でかまわぬ、読むことかなえられたら、いかに幸せであろうかと。 大原寂光院の徳子に逢いたい! 「こころの信号」で「浮世」の人と「冥界」(アナザーワールド)をつなぎ交歓する、 音と声の平家物語「大原御幸」の再現ドラマ・パフォーマンス! 琵琶法師が語り継ぐ、哀切の物語。 高野澄「歴史文学」の到達点! 女院(建礼門院)徳子は語る。 一方派(いちかたは)琵琶法師のみなさま、わたくしが平徳子です。 清盛の娘、高倉天皇の中宮、安徳天皇さまの生みの母、 建礼門院の称号をいただいて洛北は大原、寂光院の主となり、 源氏との戦いで没した平家一門のすべての母、妻、姉妹、 娘として慰霊の祈りをささげてまいりました。 わたくしが浮世からこちら冥界にうつってからなのか、 そちら浮世に『平家物語』という書物があらわれたのを知りました。 僧の慈円が計画し、それに青蓮院の生仏や信濃前司行長が 智慧と手をそえてできあがったのが『平家物語』なのだと 知ったときには、浮世の琵琶法師さまがたの幸運を うらやましくおもいつつ、妬みもいたしました。 [本文より]

出版社
人文書館
発売日
2020-01-27
ページ数
344ページ
ISBN
9784903174419

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