加計比幾
◆第七句集 世の中は何が起こるか分かりません。大きなしあわせとは無縁だった自分は、晩年に至り、自分の句業を纏めるという喜びを知ることとなりました。 (あとがき) ◆自選十五句 初富士は天に与せず地に倚らず 播州の春は里から抜かりなく 学び舎へ遅日の道は白く細く 丸顔は花見の客と見做さるる 父親は粗目の砥石こどもの日 生き生きて巨樹千年の青時雨 さりとても手柄話の無き帰省 廃線は晩夏の先へ延びてをり あなどれぬ台風生後三日とて とことはに夜は日を追ひ破蓮 草の穂を風の粗忽が吹き残す 枯蓮へ死は一枚の素紙のごと ドア時に人生の岐路ずわい蟹 貧困に寒き磁力のやうなもの 明日はどの面を下げむと大晦日
- 出版社
- ふらんす堂
- 発売日
- 2025-02-26
- ページ数
- 226ページ
- ISBN
- 9784781417158
