
真太太幾
◆第五句集 恐らく一生つづくであろう句業の中で、この『真太太幾』が、自分にとっての一つの分岐点となることは間違いありません。この第五句集によって、今まで頑なに背負って来た、こだわりやしがらみや狭量な価値観などを、自分でも意外なほどサラリと脱ぎ捨てることが出来ました。 (あとがきより) ◆自選十五句 春浅し川は身丈を伸ばしつつ 新しき靴がひと乗せ夏に入る 夏空のすでに人知を超ゆる碧 噴水は風とかたらひ人濡らす 篝火の音はじければ鵜の猛る 素足わけ入る靴下の行き止り 闇食うて花火の育つ越後かな 標高も海抜も未知くものみね 純系の胡瓜曲りたくてまがる 水着無きころの羽衣天女かな 台風来ほとけもすなる神頼み 鎮魂のラジオあたため酒二合 尖らせるほどの神経無き海鼠 雪つどひ川面を秘と流れをり 後悔の無き歳晩のなかりせば
- 出版社
- ふらんす堂
- 発売日
- 2022-09-01
- ISBN
- 9784781414911
