
熊楠研究 第12号
南方熊楠(1867~1941)は博物学・民俗学・植物学における近代日本の先駆者的な研究者です。十数年にわたってアメリカ、イギリスを舞台に研究生活を送り、人文・自然科学にこだわらず森羅万象あらゆるものを記録するスタイルで研究を続けました。帰国後もイギリスの科学雑誌『ネイチャー』や『ノーツ・アンド・クエリーズ』に投稿を続け、また柳田国男らとともに神社合祀反対運動・自然保護活動に力を注いだほか、後に中村元や鶴見和子らに「南方マンダラ」と呼ばれた熊楠思想は独特な魅力にあふれ、熊楠を研究する人々は現在も増え続けています。 『熊楠研究』は熊楠に関係する未発表の論考を収める年1号発行の研究書で、熊楠研究の分野において最も権威のあるシリーズとして高く評価されています。 〈第12号 特長〉 ★特集「「燕石考」をどう読むか」 イギリスから帰国し、那智山中で生活していた熊楠が英国の科学雑誌『ネイチャー』や『N&Q』に投稿するために著し(ただし不掲載)、その後日本語版も書いたものの、いずれも生前に日の目を見なかった論考「燕石考」。しかし熊楠は「燕石考」を自身の英文論考中でも最高作のひとつと考えていました。 特集では、「燕石考」英文自筆草稿をあらたに校訂し、1970年代の熊楠全集版との校異(ちがい)もわかりやすく示した、あたらしい翻刻文を掲載します。 田村義也・中西須美・松居竜五「南方熊楠「燕石考」英文自筆草稿:新校訂英語原文および校異」 また、「燕石考」をいかに読み解くかを示す3本の論文を掲載します。 大和茂之「南方曼荼羅論再考-燕石考に「名」を読み取る」 中西須美「スワローストーンに至る諸多の因果の筋道」 嶋本隆光「南方熊楠の学問の方法と「燕石考」」 その他
- 出版社
- 南方熊楠顕彰会
- 発売日
- 2026-07-01
- ページ数
- 256ページ
- ISBN
- 9784902938623
